2024年から新しくスタートする「新NISA制度」

新NISA制度の詳しい説明

2022年の年末に制度の変更があり、新NISA制度は一旦説明されていた物から再び新しい形に変更となりました。新しく変更になる新NISA制度については、また更新し直しておきます。

(注)ゆえに、こちらの記事は新制度の前に実施される予定だったものとなります。

   

今までは、5年間の非課税制度の一般NISAと20年間の非課税制度であるつみたてNISAの2本立てで非課税制度が行われていたのですが、2024年度から一般NISAが新しい2階建て制度の新NISAとなり、新NISAとつみたてNISAの2本立ての非課税制度となります。

つみたてNISAに関しては今までとは変わらず、一般NIASのみが変更となります。

従来の制度と比べると少し複雑になるのですが、新NISAは2つに分かれていたNISA制度をひとまとめにパッケージしたと思ってもらうとイメージしやすいのではないかなと思います。

では、2024年から始まる新しいNISA制度についてご説明したいと思います。

目次

新NISAについて

まずは、新しいNISA口座について簡単にまとめてみましょう。

2024年から開始され、2階建ての制度設計となり、1階部分は定めらた投資信託をつみたて投資のみ、2階部分は一般NISAのように株式や投資信託等に投資出来ます。

(利用できる人)

  • 18歳以上の成人 1人1口座

(年間投資上限枠:非課税枠)

  • 1階部分  20万円  
  • 2階部分 102万円  
  • 合計 122万円

(非課税期間)

  • 5年間

(非課税対象商品)

  • 1階部分 国が定めた基準を満たした投資信託
  • 2階部分 株式・投資信託(レバレッジ投資は対象外)

(非課税対象)

  • 非課税枠で購入した対象商品にかかる配当金・分配金・売却益

新NISAの利用方法

新NISA口座がややこしいと感じる部分は、2階建ての制度となっているという点ですよね。1階部分はつみたて方式で指定された投資信託のみが購入できる。2階部分は従来の一般NISAと同じように株式と投資信託を購入できる(ただしレバレッジ投資は対象外)。

金額も、1階部分は20万円、2階部分は102万円と分かれています。

言葉で書くと、難しくなるので、まずは図説でご紹介いたします。

新NISAの特徴は、2階建ての制度になっていて、基本的にはまずは1階部分を利用してからでないと2階部分での投資が出来ないようになっています。例外として、過去にNISA口座を利用した事のある投資家の場合は1階部分を利用せずに2階部分を利用することが可能となっています。

1階部分の20万円の非課税枠で購入できる商品は、つみたてNISAで承認されている投資信託のみとなっています。つみたてNISAと同じように、1階部分は「積立購入」でないとけません。

2階部分の102万円の非課税枠で購入できる商品は、今の一般NISAと同じで、国内株式、海外株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(リート:上場不動産投資信託)となります。2階部分は、スポット購入(普通に買う)でも積立購入でもどちらでも可能です。

基本的に、新NISAでは1階部分を使用しないと2階部分を使用することは出来ないのですが、1階部分の20万円の枠を全て使い切らないといけないという訳ではなく、少額でもいいから、とりあえず1階部分でつみたて投資を少しだけでもしておけば、2階部分を利用することが可能となります。

例外として、投資経験者(過去にNISA口座を利用した事がある人や上場企業への株式投資をしたことがある人)の場合は、証券会社に事前に1階部分を利用しない事を届け出ていれば、2階部分だけを利用することも可能となります。

ただし、その場合は2階部分での購入は株式のみとなり、投資信託やETF、REITなどへは投資出来ません(1階部分を利用していれば、投資信託やETF、REITへの投資は可能となります)。また、2階部分のみの利用の場合は、年間非課税枠も2階部分のみの102万円までとなります。

5年間の非課税期間終了後の取扱い

新NISAでの非課税期間は5年間となります。5年間が経過した後の取り扱いがどうなるのかは、1階部分と2階部分によって異なるので、1階部分と2階部分に分けてご説明したいと思います。

1階部分については、5年経過後に「つみたてNISAへとロールオーバーするor課税口座(特定口座か一般口座)へと移動させるor売却する」のどれかを選択する事が出来ます。

ロールオーバーする場合は、ロールオーバーするものがつみたてNISAの非課税枠(40万円)を超えていても、ロールオーバーする事が出来ます。

2階部分についてはロールオーバーする事は出来ず、売却するか課税口座(特定口座か一般口座)へと移動することになります。(将来的には、新NISA制度が改定されて、2階部分もロールオーバーが出来るようになる可能性もあります)

従来の一般NISAから新NISAへのロールオーバー

2024年から今までの一般NISAが新NISAへと制度変更されます。

今までの一般NISAは、5年間の非課税期間が終わると再度一般NISAで非課税に利用できるようにロールオーバーが出来るようになっていました。

新NISAが出来ても、従来の5年経過した一般NISAを新NISAへとロールオーバーして非課税枠を継続することが出来ます。

ただ、一般NISAから新NISAへのロールオーバーには、従来とは少し違って注意点があるので、ここからはそれをご説明していこうと思います。

一番の注意点は、新NISA口座ではレバレッジ商品などは利用できないので、今までの一般NISAでは購入できていたレバレッジ商品は新NISAへロールオーバーする事は出来ません。レバレッジ商品は、売却するか課税口座(特定口座・一般口座)へ移動する必要があるのでロールオーバーする事は出来ません。

「ロールオーバーする際に、新NISAの非課税枠122万円を超える場合」

さて、レバレッジ商品以外の普通の株式や投資信託などで一般NISAを利用していたとしましょう。一般NISAの非課税枠は120万円です。購入した当初は120万円だったとしても、その後に上昇して150万円になったり200万円になったりと増えてくことがあります。

じゃぁ、200万円になったのを新NISAへロールオーバー出来るの?

よしぞう

そのままロールオーバー出来ますよ。

そのままロールオーバー出来ますよ。

一般NISAの時のロールオーバーと同じ考え方です。

新規で非課税枠を利用する時は、その年の上限枠(新NISAだと122万円)までしか購入できませんが、ロールオーバーする際には5年前に非課税枠の範囲内で購入しているので、ロールオーバーする時に新しい非課税枠よりも時価(その時の評価額)が大きくなっていも、そのまま非課税枠に移動することが出来ます。

「ロールオーバーする際に、新NISAの非課税枠122万円よりも少ない場合」

一般NISAで5年前に120万円で購入していたのですが、株価が下って現在の価値が110万円になっているものをロールオーバーしたらどうなるのか?

110万円をロールオーバーすると、新しいNISA口座の非課税枠は122万円なので、非課税枠が12万円ほど残ります。この場合、残っている12万円の非課税枠を使う事が出来ます。

新しいNISA口座は2階建てとなっています。なので、従来の一般NISAから新NISAへロールオーバーする際には、まずは2階部分の非課税枠を使用して2階部分の非課税枠を全部使用するようであれば、次は1階部分の非課税枠を使用して、残っていればその分の非課税枠を使用することが出来ます。

上記の場合は、2階分の非課税枠を全て使用しているので、残っているのは1階部分の非課税枠だけになります。1階部分の非課税枠はつみたて投資でないのダメなので、つみたて投資で非課税枠を利用することになります。

では、一般NISAで5年前に120万円で購入していたものが、株価が下って60万円になっているものをロールオーバーしたらどうなるのか?

60万円をロールオーバーすると、新しいNISA口座の非課税枠は122万円なので、非課税枠が62万円ほど残ります。この場合、残っている62万円の非課税枠を使う事が出来ます。

この場合、1階部分と2階部分の両方の非課税枠が残っている状態になります。

普通に新NISA口座を利用する時と同じように、まずは1階部分を利用しないと2階部分を利用することが出来ません。

新NISAは、投資経験者は1階部分を利用していなくても2階部分を利用できるというルールになっているので、1階部分を利用しなくても2階部分を利用できるのですが、その場合は、株式のみにしか投資出来ない(投資信託などは利用できない)という縛りが発生するので、投資信託なども利用したい人は1階部分を利用してから2階部分を利用する必要があります。

このように、従来の一般NISAを新NISAへとロールオーバーする場合は、ロールオーバーする金額によって、色々とパターンが変わって少し複雑なので、ロールオーバーする場合は注意してくださいね。

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この記事を書いた人

投資歴は18年。投資資産は約1億円。FIRE済(セミリタイア)。AFP資格保有。投資を始めたい人や投資初心者の方々へ投資についての解説を行っています。

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